【報告】北海道女性医師の会総会・講演会

更新日:8月14日

令和4年度北海道女性医師の会総会を4月16日にハイブリッド開催形式で行いました。下記に報告を掲載いたします。


講演会幹事:澤田香織 (本間内科医院)、森井麻祐子(札幌市発達医療センター)


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講演1:職能集団としての医師会と私の医師会活動 演者:藤根 美穂 先生 (岩見沢市立総合病院 小児科) 講演座長:澤田 香織 先生 (本間内科医院) 略歴:平成9年 旭川医科大学卒業 旭川医科大学小児科学講座入局 平成21年現職 小児科専門医、臨床心理士、公認心理師 ☆∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴☆

【ご講演内容】

男性医師中心の時代に、女性医師が働きやすい環境を作るために医師会でご尽力頂いた藤根先生のご活躍とご功績を伺うことが出来ました。

医師会の活動として、北海道勤務医部会、若手医師専門医部会副会長、医師キャリアサポート相談窓口事業、日本医師会男女共同参画など実に様々な場面でご活躍された事が伺えました。

また医療を越えた、全道はもとより全国の優れた先生方との活動の様子や、若手医師・女性医師の声を直接現場に出向いて拾い上げ、医師会活動に提言していく、その多岐にわたる活動の一端を紹介されました。

更に、心しなやかに諦めずに医師会活動にご参加ください、多様な医師が参画していくことが大切であると伝えて下さいました。動画も見せて頂きながら、大変分かりやすくお話頂きました。

今後の藤根先生の更なるご活躍を期待しております。


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講演2: 子どもとどうかかわる? ―子どもの長所を引き出すかかわりを考えるー 演者:荒木 章子 先生 (札幌市子ども発達支援総合センター) 講演座長:森井 麻祐子 先生 (札幌市発達医療センター) 略歴:平成3年旭川医科大学医学部をご卒業後、小児科学教室にて助教、講師を歴任され、2015年より氏家記念こどもクリニック副院長に就任。

札幌医科大学臨床准教授を歴任され、2020年10月より現職。発達障害児の睡眠や行動を中心に幅広く研究され、日本小児科学会評議員、日本小児精神神経学会代議員など数多くの学会で精力的にご活躍中。

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どうして寝ない子供やだらしない子供になるのか、などその原因と解決策を一つ一つ具体的にご講演下さり、すぐに実践できる方法が盛り沢山なご講演でした。

【ご講演内容】

<子育てのストレスについて>

 子育て中は、子供が寝ない、だらしないなどいつまでもストレスがある。


<睡眠リズムと睡眠覚醒調整機構について>

概日リズムが発達してくる生後4か月頃から夜にまとまって眠るようになってくる。

4~5歳頃より成人と同じ睡眠リズムとなる。

睡眠障害は眠れないだけではなく、中途覚醒や早朝覚醒、朝起きの不良、日中の眠気なども含まれる。

睡眠覚醒調整機構は、睡眠系(GABA)、覚醒系(モノアミン系)のバランスから成り立ち、バランスを保っているのが体内時計(メラトニン)である。


<小児の必要睡眠時間の目安>

幼児期:10~13時間、学童:9~11時間、中・高校生:8~10時間

22時以降も起きている3歳児の割合は増加しており、2000年で50%を超えている。

睡眠不足になると、怒りっぽく癇癪が多い、攻撃性が高い、食欲に乏しい、無気力になるなどが生じる。

睡眠不足から睡眠リズムが乱れると、免疫機能が低下し易感染性となる、脳機能が低下する、運動不足、肥満、情緒発達への影響も知られている。


<睡眠障害について>

  原因に、寝る準備が出来ていない(こだわり、だらしなさ、ゲーム)、寝付けないなどがある。このため、対応策として、就寝する準備(明るさ、音など整える)をする、寝る直前にゲームやタブレットなどで遊ばない、朝は決まった時間に日差しを浴びる、午  睡は同じ時間にする、入浴は夕食前に済ませる、食事は決まった時間に摂るなどを行う。

<何度言って聞かせても行動が変わらない子供について>  短く伝える、一度に多くの指示を出さない、後からみて気づける手掛かり(トークンエコノミー)を活用する。

声を掛ける前にタイミングを計り注意喚起する。

怒る大人が、早口や大声にならず、同じ口調で壊れたレコードの様に繰り返し話す事も重要。

部屋を片付けられない子供は、片付ける物の住所を決める、片付けた時の写真を撮っておき完成のイメージを持たせる、大人が何度も何度も一緒に片付ける。事が大切。

ごみ箱は一歩以内で捨てれる所へ置き、目立つ色にする。


<ゲーム・メディアの影響について>

 ゲームやメディアを二時間以上行うと、止めた後も30分~1時間前頭前皮質の機能は低下したままとなる。

 生活の乱れ、感情コントロール困難、学業・成績の低下、いじめ、眼科的問題、犯罪リスクの増加など様々な分野に影響を及ぼす。

 ゲーム依存症の問題。


<ゲーム・メディアとの適切な距離の保ち方>

幼児期から生活リズムを確立し、幼児には使わせない。

最初に使う時にルールを決めて(本体は親からの貸与、使用時間を守るなど)一貫性を持たせる。

ゲーム以外の趣味を持たせる。

大人も使い方を意識する。