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小樽女性医師のつどい “第31回第32回あじさい会 ”レポート

    

                   幹事 本間内科医院 澤田香織


 あじさい会は、年2回小樽市医師会後援いただき開催し毎回家庭的な雰囲気の中で学びを深め懇親会を楽しんでいる。第31回は、令和元年5月31日開催し歯科医師を含め9名の参加だった。


 「パーキンソン病UP TO DATE と関連する認知症」という演題で小樽市にある朝里中央病院脳神経内科 中尾愛美先生よりご講演いただいた。


 脳神経内科という北海道では珍しい標簿で、日常診療の一端を伺った。パーキンソン病(PD)の研究で有名な順天堂大学医局に所属されている中尾先生より、PDの概要に加え、PD治療、PD関連認知症について伺った。パーキンソン病は50才で1000人に一人と言われ年齢と共に増加する。治療において一般医と専門医では予後が異なるというデータをお示しいただき、身近な病気であるが専門医との連携が必須であると痛感した。薬物療法が主であるが外科的治療の進歩についても伺った。


 第32回は、令和元年11月14日開催し歯科医師含め7名の参加だった。

「虚血性心疾患合併心房細動患者の抗血栓治療の実際と問題点」にという演題で札幌市の

医療法人北晨会 恵み野病循環器内科 牧口展子先生よりご講演いただいた。

心房細動は日常診療で多く診る疾患であり下記につきいろいろなデータを見せていただき学んだ。


1)患者の高齢化に伴い慢性腎臓病CKD、透析などの出血リスクの高い患者様に対する考え方

2) 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)患者の抗血小板療法および抗凝固療法の継続、減量時期についてのエビデンス

3)PCI後の出血は大きく予後に影響すること;高齢化に伴う様々な場面における出血リスクと梗塞リスクの考え方

について学んだ。歯科医師、腎専門医の立場からも多くの質問を受けた。


 同時に牧口先生はJ-WINC Japanese Women's Interventional Conferenceの初期メンバーのお一人です。この会は女性医師がより積極的に血管内の治療および診断技術の向上と普及発展に貢献できる環境の整備を進め、心血管インターベンションのさらなる向上、広く地域医療の発展に寄与することを目的とし2008年に設立された。アンケート回収人数をみたら男性の方が多く画期的です。「Women's」であっても男女を問わず、専門性の高い分野においては男性もむしろ多く参加する、興味深い活動の一端をご紹介いただいた。


 第31回懇親会では研修医の頃よりご参加の卒後6年の若い先生や妊娠6カ月の先生と一緒に、産休、育休取得がめずらしかった50代60代ご参加の先生方の、3人の子どもの出産、子育ての経験談、また現在PTA活動の大変さ(面白さ)、子どもが病気の時にだれにも頼めず病院に連れて行った苦労話も、それぞれの子ども達の成長を伺いながらの楽しい時間となった。毎回私たちもキャリアを継続する中で、困難を感じながらも、いろいろな人達に助けられ勇気づけられ乗り越え成長していけることを実感している。いつでも私たちも相談できる関係を維持したい。ライフとワークを共に楽しんでいるご参加皆さまのご様子はとても力強く生き生きとしている。


 このたびも 北海道医師会女性医師等就業支援相談窓口センター、日本医師会女性医師バンクちらし及びノベルティーを差し上げた。また31回は日医女性医師支援センターの助成をいただいた。

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