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【報告】耳鼻科医からみた性感染症のポイントとピットフォール web講演会

更新日:2022年8月14日

WEB講演会 報告

東京女子医科大学付属足立医療センター耳鼻咽喉科准教授 余田敬子先生

「耳鼻科医からみた性感染症のポイントとピットフォール」


口腔咽頭感染症、性感染症のエキスパートである余田敬子先生に性感染症の動向、診断、治療について、事前に平山先生達からの質問項目に沿って一つずつ丁寧に教えていただきました。


講演要旨

主な感染経路が飛沫感染、接触感染である感染症の多くが2020年1月から患者数が著明に減少している一方、性感染症のエイズ・性器ヘルペス・尖圭コンジローマは平年並み、梅毒、性器クラミジア感染症、淋菌感染症の患者数はこの10年で比較しても増加している。


後天梅毒は性的接触による感染で第1−2期は感染力があり、第3期は感染力はほぼない

口腔・咽頭梅毒の特徴、診断における注意点、第1期の初期硬結・硬性下疳、第2期の粘膜斑(乳白斑)・Butterfly appearanceなど、他の疾患にはない梅毒特有の病変が生じる。性器・皮膚の病変を伴わず、咽頭痛で発症することが多い。


診断前の抗菌薬投与や、時間の経過によって、口腔咽頭病変の特徴が失われ、診断を逸する可能性があること、特に男性ではHIVなど他の性感染症を合併している可能性を考慮する。

淋菌・クラミジアの咽頭感染はその多くが無症候性感染で、咽頭発赤や扁桃腫脹など他覚的初見が認められないことが多い。

咽頭・性器の同時検査では男性の淋菌感染者に陽性例多かった。

口唇ヘルペス性咽頭扁桃炎の診断は臨床所見が最も重要である。


一人の性感染症を見たときはリスクの高い性行動をしていることが多いので、他の性感染症の合併を考えて診療することが大事である。


座長:とも耳鼻咽喉科クリニック 新谷朋子



下記は本講演会概要です。


2022年 1月22日(土)17:00 -18:20 ZOOM

■ご挨拶(17:00-17:10 )

「北海道女性医師の会よりご案内」

北海道女性医師の会 会長 新谷 朋子 先生

「性暴力被害者支援センター北海道SACRACHについてのご案内」

認定NPO法人ゆいネット北海道 理事長 須田 布美子 先生


■製品紹介(17:10-17:20)

ニューキノロン系抗菌剤 ラスビック錠75㎎ 杏林製薬株式会社 


■特別講演(17:20-18:20)

座長: 新谷 朋子 先生(とも耳鼻科クリニック 院長)

『耳鼻科医からみた性感染症診療のポイントとピットフォール』

演者: 余田 敬子 先生(東京女子医科大学東医療センター 耳鼻咽喉科 准教授)


共催 北海道女性医師の会/認定NPO法人ゆいネット北海道/杏林製薬株式会社

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