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【報告】北海道三大学の医学生とキャリアを考える会 「先輩に学ぶ!医師の活躍の舞台〜研究留学や医療機器開発のリアルを知ろう〜」

2023年12月17日 北海道三大学の医学生とキャリアを考える会 「先輩に学ぶ!医師の活躍の舞台〜研究留学や医療機器開発のリアルを知ろう〜」 講演報告


文責:学生委員 田口智浩(札幌医大3年生)、鶴田真唯(札幌医大4年生)

北海道大学病院 男女共同参画推進室特任助教 古田 恵

 

本年度の講演会は旭川医科大学にもご参加いただき、「北海道三大学の医学生とキャリアを考える会」として北海道の三大学合同で札幌会場、旭川会場、webのハイブリッド形式で行った。

 

1.岸部麻里先生 (旭川医科大学病院 皮膚科) 

「研究留学とキャリアパス」と題して、皮膚科に入局してから留学までの過程、留学中、そして留学後についてご自身のキャリアパスを教えていただいた。

大学院卒業後に思うように働けず悶々としていた時に参加したきさらぎ塾で似たような境遇の人と出会い、視野が広がるとともに、研究を通して世界に目を向けることができると確信を得られたことから、留学の話が出た時にはご家族がお互いの意見を尊重しあい、最終的には娘さんと2人で留学という選択肢をとられた。実際に留学に行ってみると思ったように研究できないこともあったが、せっかく留学に来たのだから、違う環境で何か一つでも学んで帰ろうとの思いで、プレゼン練習の猛特訓などを受け今後に繋がるコツを学ばれた。価値観が大きく変わったことを実感し、特に多国籍の人々との出会いで、自分がいかに恵まれた環境で研究・仕事ができているかを痛感した。また、それぞれ別の環境で必死に奮闘する家族に支えられながらの研究留学中、家族への尊敬や感謝の思いが芽生えた。様々な大変な苦しいことがあったが、それでも留学して本当に良かったと思えると締めくくられていた。

ご自身のご経験を振りかえり、学生に伝えたいことは、学位取得や研究留学は自分の医師としての人生の選択肢の幅を大きく広げてくれ、さらに留学の経験は仕事面だけではなく、人としても内面的に鍛えられること、諦めそうになった時、どうしようもなくなった時に、細々とでも良いから誠意をもって必死に頑張っていれば必ず道が開けるというメッセージをいただいた。

 

2.品川尚文先生 (KKR札幌医療センター 呼吸器内科

「医療機器開発における医師の役割」と題して、北海道大学の産業創出講座に加わり、呼吸器先端医療機器開発研究部門を設置するまでの過程、そしてその部門での医療機器開発を中心にお話いただいた。

気管支鏡の勉強のためにドイツに留学した際に気管狭窄に対してのステント留置等の技術を学び、世界に人脈ができたこと、留学後にインターベンション治療や学会、肺癌関連の仕事が増え、さらに、新規の機器開発の機会にも恵まれた。医療機器の開発を行う際の産学連携の利点は、医師はニーズや臨床検体・データを持っていること、現場に反映できることがあり、企業の技術と合わせることでより高い付加価値のある産業を創出することができることである。医師としては当たり前と捉えてしまう問題点でも、企業の方からは新たな視点と捉えられ、課題点を抽出していくことができたと連携する意義を教えていただいた。機器開発のテーマはインパクトや実現可能性、予算、社内の他の開発との競合を考慮して絞り込んでいき、実際に機器開発に取り組むと同時にその評価も行っている。

医師が医療機器開発に携わる機会は多くはないが、色々なことに積極的に関わることで機会は広がること、また、早期に海外へ目を向け、国際的に通用する人材を目指す必要性があることを教えていただいた。

 

ディスカッションタイムでは2名の先生に参加者から質問をして答えて頂いた。キャリアを選択する際に、適性を重視したのかという質問にはお二人の先生とも好きなことに取り組んでいたら得意分野になったと話されていた。ターニングポイントにおける選択の際に重視することは何かという質問には岸部先生からは「社会や家庭での役割を考えて突き進んだ。一度飛び込んでみて、やってだめならそれでいい。」、品川先生からは「留学から帰国後、亡くなった上司を引き継ぐ形で仕事が増え、周囲から求められていることに応えたいという思いで地道に行ってきた。その結果として色々な機会が舞い込んできた」ということを教えていただいた。旭川医科大学皮膚科の山本明美先生からは「迷ったら自分の選択肢を狭めない方向に行くと良い」という北海道大学病院皮膚科の元教授である清水先生のお言葉を教えていただいた。






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